天下分け目といわれた関ヶ原の戦いから、今年はちょうど410年の節目を迎える。いまの大不況下で、現代人が下克上の世から学ぶものは少なくない。そんななか、なぜか児童書の違う版元から昨年12月のほぼ同時期に、名称が似通った2冊の「戦国武将かるた」が刊行された。偶然の一致が生み出す売り上げバトルを制するのはどっちだ?
装丁のデザイン酷似のまま書店に並んでいるのは、かたや金田妙・文、二見敬之・絵『戦国武将かるた』(あかね書房・1260円)と、加来耕三・文、岩元辰郎ほか絵『対決関ヶ原! 戦国武将かるた』(ポプラ社・1050円)だ。さっそく、両者を比べてみよう。
『戦国〜』は、あ「暗黒の乱世おさめて泰平の礎(いしずえ)きずいた徳川家康」、い「家康を無事に三河へもどすため決死の伊賀越え服部半蔵」、う「上杉に命ささげた忠義者愛のかぶとの直江兼続」と、五七五七七の短歌方式になっている。絵札の裏には、それぞれの武将の家紋をはじめとして、生没年、出身地、主な主君を示した上で、さらに詳しい解説が記してある。戦国時代年表と合戦地図つき。
『対決〜』は、あ「姉川で敵のすきつき大勝利(榊原康政)」、い「家康にきらわれながらも忠義をはたす」(結城秀康)、う「裏切りが勝敗わけた松尾山(小早川秀秋)」と、五七五の俳句方式だ。こちらは読み札のほうに、それぞれの武将の生没年、出身地を併せたプロフィルが記してあり、絵札だけを使って東西両陣営に分かれたカードバトル「関ヶ原の戦い」が遊べる。
どちらの文が楽しくて役に立つか、どちらの絵が美しくて迫力があるか。勝敗を決するのは、どっちだろうか。(宝田茂樹)
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